目次
はじめに
大学入試に合格後に決定することとして、”住む場所”があるでしょう。
「最寄り駅に近い場所」、「家賃が安い場所」、「店が多い場所」など、住む場所には、人によって様々な条件があります。
それらの議論の中に、”大学の提携寮”か”一人暮らし”にするかの選択があります。
大学提携寮とは、いわゆる”学生寮”のことであり、もっとわかりやすく言えば、”寮”のことです。
一方、一人暮らしとは、自分で自炊しながら生活することを指します。
高校生の頃から寮生活や一人暮らしを経験している方であれば、どちらの方が自分の条件に合う選択ができますが、大抵の人は実家暮らしの場合が多いでしょう。
私も高校生までは実家暮らしでしたし、寮にするか、一人暮らしにするかでかなり悩んだ記憶があります。
今回は、寮と一人暮らしのそれぞれのメリット・デメリットをはじめ、どちらの方がよいのかについて、私の経験をもとに述べていきたいと思います!
物件選びの予備知識
ここでは、学生寮と一人暮らしを比較する前に、物件に関する基礎的な知識を押さえておきたいと思います。
学生寮
・契約年数
・入館費
・保証金
・年間管理費
・室料
・食事料金
・ 電気料金
・ガス料金
・水道料金
・通信設備料金
・交通費
・家具のレンタル費
一人暮らし
・契約年数
・入館費
・初期費用(敷金・礼金)
・管理費(月)
・家賃
・食事料金
・ 電気料金
・ガス料金
・水道料金
・通信設備料金
・交通費
・家具の初期費用
※引っ越し料金は、両者とも同じ料金がかかるものとします。
また、契約年数が長いほど初期費用が安くなることがあるため、今回は2年契約を想定して両者の比較を行いたいと思います。
加えて、今回の比較では、”東京”での物件となりますので、ほかの地域の方はあまり参考にならない場合がありますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
”敷金”と”礼金”がよくわからないという方もいるでしょう。
敷金とは、保証金と同じで、ある一定の金額を家主に払っておき、部屋を出るまでに壁などを汚してしまったらその修理費を差し引いて、返ってくるお金のことです。
礼金とは、最近はない物件も増えてきましたが、家主に「これから、ここで済むからよろしくね」という意味合いを含んだお金のことです。
学生寮
学生寮における月当たりの出費
学生寮の費用は、大学によってかなり差があると思いますので、あくまでも参考程度に見てください。
はじめに、某大学の学生寮の料金を示します。
契約年数 | 2年 |
---|---|
入館費 | 180,000(2年) |
保証金 | 50,000(2年) |
年間管理費 | 232,800(1年) |
室料(食事付) | 75,200(1か月) ※食事は朝と夜 |
電気料金 | 6,600(1か月) |
ガス料金 | 管理費に含まれる |
水道料金 | 管理費に含まれる |
通信設備料金 | 2,500(1か月) |
交通費 | 3,000(1か月) |
家具のレンタル費 | 管理費に含まれる |
ここで、2年間にかかる費用の合計を計算します。
180,000+50,000+(232,800×2)+(75,200+6,600+2,500+3,500)×24=2802,800(円)となります。
かなり高額な金額となりますよね・・・。
これを単純に24か月で割ると、月当たり116,783(円)となります。
学生寮の場所
学生寮の場所は、基本的に決まっています。
大抵の場合、大学に20~60分程度で着く場所が多いですが、中には5分で着いてしまうほど大学に近い寮もあります。
また、最寄駅からも比較的近い場合が多く、自転車でなくても歩いて通えるくらいの距離が多いでしょう。
学生寮の規則
学生寮には、各寮ごとに定められた規則があります。
例えば、門限。
私の寮にも門限があり、なかなか思うようにバイトをすることができませんでした。
その他にも、食事や入浴の時間が決まっていたり、毎週寮の人との活動(話し合いなど)がある場合もあります。
これらは、学生の規則正しい生活やスキルアップのためにあるものですが、それが原因で寮を出てしまう人も少なくありません。
ですので、もし寮にしようと考えている方は、”規則の有無”に関してもホームページなどで調べておくことをおすすめします。
一人暮らし
一人暮らしにおける月当たりの出費
一人暮らしの費用は、建物の場所や築年数などに依存します。
ですので、これも参考程度に見てください。
契約年数 | 2年 |
---|---|
入館費 | 105,600(2年) |
敷金 | 100,000(2年) |
礼金 | なし |
管理費 | 9,000(月) |
家賃 | 52,800(月) |
食費 | 25,000(月) |
電気料金 | 3,000(月) |
ガス料金 | 1,500(月) |
水道料金 | 3,500(月) |
通信設備料金 | 3,200(月) |
交通費 | 6,500(月) |
家具の初期費用 | 120,000(2年) |
ここで、2年間にかかる費用の合計を計算します。
105,600+100,000+(9,000+52,800+25,000+3,000+1,500+3,500+3,200+6,500)×24+120,000=2749,600(円)となります。
これを単純に24か月で割ると、月当たり114566(円)となります。
ここで注意点があります。
家具の初期費用に関しては、正直かなり適当です。私の場合、親戚が使用していた洗濯機や電子レンジなどを譲り受けたため、家具に関してはあまり費用が掛かっていません。しかし、ない場合は当然買わなくてはいけないので、その分初期費用が高くなる場合があります(今回は、平均的な初期費用を用いました)。
また、本記事を書くにあたり、自分の契約書を確認しましたが、その中には”鍵交換代(16,200円)”や”消毒施工代金(10,778円)”、”保証代行料金(52,014円)” というものも含まれていました。
一人暮らしの場所
一人暮らしの場所は、好みです。
家賃の安い場所にしたければ、都心から遠い場所、最寄駅から少し距離のある場所などがあります。
大学に近い場所にしたければ、大学の最寄り駅から近い場所、その沿線にするなどがあります。
これらの場所を決める条件は、選ぶ人によって異なります。
条件には、「大学からの距離」、「最寄駅からの距離」、「よく行く・遊ぶ場所からの距離(遊ぶ場所が定期範囲の方が便利です。しかし、その分、家賃が高くなる場合もあります。)」などがあります。
条件をすべて満たすような物件を探すことは難しいので、何かしらの妥協をしなければならない場合もありますが、なるべく自分の条件に合致した物件を選ぶためにはそれらを明確にしておく必要があります。
もし、一人暮らしの物件選びで悩んでいる方がいるのであれば、もう一度、”部屋選びにおける条件”を書き出すことをおすすめします。
一人暮らしの規則
一人暮らしの規則は、基本的にありません。
といっても、「ゴミ出しの日を守る」や「夜間に大声を出さない」などの決まりはあります。
しかし、寮のような門限や食事・入浴時間、グループ活動などの決まりはないので、その分気軽に過ごすことができます。
学生寮と一人暮らしの比較
ここまで、学生寮と一人暮らしの比較をしてきましたが、どちらの方がお得であると感じましたか?
費用の観点からは一人暮らしの方が若干安い、普段の生活や健康管理には寮の方が良い、規則などの観点からは一人暮らしの方が気兼ねせずに過ごせる・・・。
こうしてみると、どちらもメリット・デメリットがあり、どちらがいいのかわからなくなってしまいますよね。
私も費用面や健康面を総合的に考え、最終的に寮に住み、その後は一人暮らしをしていましたが、今でもどちらが本当にお得なのかということを考える時があります。
実際のところ、一人暮らしは自炊をしっかりとすれば、食費を安くすることはできますし、料金面で考えると良いようにも思えます。
しかし、寮では年間定額であった電気代が月々の利用料に応じた額になりますし、基本的にシャワー生活になってしまうことになります。
「電気代が定額でなくても月々払えばいいんでしょ?」と考える人もいますが、電気代やガス代、水道代は節約を考えれば考えるほど、めんどくさくなります。
寮では料金固定であったので、ガンガン冷房・暖房をつけて快適に過ごせていたのが、一人暮らしで節約を考え出すと、部屋でもコートを着たりして、なるべく使わないようにするようになる人もいます(私)。
お金や資源の大切さ、一人暮らしの大変さを経験するには良いかもしれませんが、これで風邪を引いてしまっては元も子もありません。
その分、寮では呼べなかった友達を部屋に誘えたり、一人暮らしにも良いことはたくさんありますけどね(笑)
つまり、記事的にはよくありませんが、学生寮と一人暮らしの比較では、「どちらが良いなんてない!選ぶ人次第!」というのが、最終的な答えです。
筆者の見解
「最終的な答えを出したのに、まだあるのか。」と考える方もいるでしょう。
ここでは、最後に、私がどうして寮を出て、一人暮らしをすることにしたのかについて述べたいと思います。
上記でも述べたように、私自身も学生寮と一人暮らしで非常に悩みました。
入学年、つまり大学1年生の年にどうして寮にしたかと言うと、都会に一人で出ていくのが初めてで、いろいろな不安を抱えていたからです。
都会に出れば、モノや人が溢れており、毎日の生活が別世界のようになります。
また、慣れない難しい講義を聞かなくてはならず、非常にストレスがたまることもあります。
そんな時に、家に帰ってきても食事の準備や掃除などをしていたら、体を壊してしまうのではないかと考え、初めの年は寮にしました。
また、寮を出た理由としては、大学生活に慣れ、自分のこれからを考えたときに、一人暮らしという経験を一度してみるのもよいのではないかと考えたからです。
もちろん、生活費を安く抑えたいという思いはありましたが、実際に抑えられるお金は、友達と遊んだりすることで無くなります(笑)
筆者の本当に最終的な意見としては、
「大学生活が本当に不安であったり、一人暮らしはまだ怖いと思う方は寮から始めてみるのがいいでしょう。
逆に、アルバイトやサークルに明け暮れたいと思っている方は、一人暮らしがおすすめ!」
ということになります。
「寮を出たのは、契約年数が切れたからではないか」と考える人もいると思います。ですが、私の寮は契約の更新をすることができたため、契約が切れたとしてもそこから寮か一人暮らしかの選択ができました。
まとめ
”学生寮と一人暮らしの良し悪し”に関して、少しでもお分かりいただけたでしょうか?
最終的な選択をするのは、もちろんあなた自身です。
いろいろな比較をするうちに、頭が混乱して、どちらの方がお得なのかわからなくなってしまうこともあるでしょう。
そんな時は、少し違った観点(どのような大学生活を送りたいか、どのような条件で物件を選んでいるのか)からも選択肢を眺めてみるとより良い選択ができるかもしれません。